ウェブ業界は楽であると偏見の目を持っている業界もあるとささやかれている現代ですが、ウェブ業界は決して楽な業界ではありません。確かに楽そうに見えるのかもしれません。突然ここ十数年のうちに広がった業界でもあります。しかし厳しい一面も多く見えるのです。仕事そのものはわかりやすいかもしれません。新しい業界で昔から続くしきたりや伝統などもありません。やりたいことに挑戦したいと思ったときに挑戦できる業界です。ですが大半の人が自分を自分でマネジメントしなければいけないのです。自由でチャレンジできるということは決まりごとがある中で自由が誕生するわけで、決まりごともないところでは自由は生まれません。決まりがあってこその自由です。そしてウェブというのは公開すれば不特定多数の人に広く広めることが出来るので影響力は絶大です。しかしウェブ上で何かを売るというのは実際はあまり得意なことではないのです。これは実生活ではないバーチャルな世界が持つ壁で、店舗を持たないネットワークの中だけで繰り広げられていることからくる不得意分野といってもいいかもしれません。

店舗を持っている店は店舗の構え方を考えれば売れるのですが、ウェブ業界は大手がキーワードを抑えているのでよほど努力をしなければ売れないのです。ですから売るということに対してはかなり戦略を考えるのが難しい業界でもあるのです。簡単に思えるウェブ業界ですが、ウェブ業界における営業戦略はかなり厳しいものがあるといってもいいでしょう。

そしてウェブ業界で働くためにはウェブ業界の知識だけ身につけていればいいわけではないのです。それ以外の知識も必要でデザインをするだけ、ホームページを作ればいいだけではないのです。現在SEOの知識は必要といわれていますが、タグが持っている意味を知る、タグの理想的な配置方法を考えるなど、自分の分野以外の知識も必要なのです。ですから様々な業界の知識を身につけたうえでウェブ業界では働かなければいけません。ある意味他職種から転職をしてきた人にとっては、その前の仕事が生かされる場合もあります。

そしてクライアントから依頼を受けて仕事をすることが多いためにコミュニケーション能力も高く必要とされますし、他職種や他業界との、コネクションも太いパイプを築く必要がありますので、技術者として、ウェブ業界で働く人はただ目の前の仕事をこなせばいいだけではないのです。